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不動産を相続した場合の注意点

不動産を相続したとき、必要となる手続きや税金についてご存知でしょうか? 住む予定のない不動産をそのままにしておくとデメリットが生じます。また、相続人が複数いる場合の登記や、相続税が必要になる場合など、注意すべき点も少なくありません。そこで今回は、知っておきたい不動産の相続と売却の手続きについてご説明します。

相続した不動産を放置すると…

不動産を相続したものの住む予定がない場合、そのままにしておくと建物の傷みが進んで不動産としての価値が下がるなど、デメリットが生じます。また、たとえ住んでいなくても毎年固定資産税や電気代、水道代などの基本料金のほか、草刈りなどの管理費用なども必要になります。なにより、空き家にしておくことは地域の景観や防犯の面からも好ましくありません。

相続した不動産を売却する場合、所有者の名義を故人から相続人に変更する「相続登記」が必要になります。相続登記を行なっていないと、相続した不動産を売却できないばかりか、他の相続人が自分の持ち分を勝手に登記して売却してしまい、新たに相続人が増えるなどトラブルの元になりますから要注意。不動産を相続したら早めに手続きを行いましょう。

複数の相続人がいる場合の不動産売却の流れ

1.「遺産分割協議」で相続人の代表を決めます

2.「相続登記」で不動産の名義を移転します

3. 不動産会社に売却を依頼し、不動産会社と「媒介契約」を結びます

4. 相続不動産を売却後、所有権移転登記を申請します

5. 相続不動産の売却代金を相続人の間で分配します

不動産を相続すると相続税がかかる?

不動産や預金など多額な遺産を相続すると相続税がかかります。遺産の総額から基礎控除分等を差し引いた残額にかかりますが、平成27年1月1日から相続税の基礎控除額が「(3,000万円+600万円)×法定相続人の人数」に引き下げられました。そのため、それまでは課税対象にならなかった人が対象になるケースが増加しています。

不動産別・相続の注意点

土地のみを相続する場合

複数の相続人が土地を分割して相続する場合、注意が必要です。土地の価格は常に一定ではなく変動します。そのため、相続時には平等に分割したつもりでも、後年値上がりした場合に不満を感じる相続人が出る可能性がありますから、分割協議の際には、将来の価格変動も考慮に入れながら話し合いを進めたほうがいいでしょう。

戸建てを相続する場合

戸建てを相続した場合、誰にも使われず空き家になってしまうことが少なくありません。そのような場合、管理を怠ると「特定空き家」に指定されてしまうことがあります。特定空き家に指定されてしまうと小規模住宅用地特例の対象外となってしまい、固定資産税が4倍ほど高くなってしまうので注意が必要です。

マンションを相続する場合

相続したマンションに住む予定がない場合、賃貸に出して家賃収入を得ることが可能になります。とはいえ、築年数が古かったり、最寄駅から離れている場合、入居者獲得には努力が必要です。リフォームするか、あるいは売却するか、よく検討しましょう。

まとめ

相続した不動産を売却するためには、遺産分割協議や相続登記など様々な手続きが必要になります。相続人が複数いる場合、一堂に集まることができる機会が限られるため、タイミングを逃さず、なるべく早いうちに段取りよく手続きを進めましょう。

また、借金などマイナスの相続遺産がある場合は注意してください。相続した不動産を売却すると、借金を含めた遺産全体の相続を単純承認したことになり、あとから相続放棄ができなくなってしまうからです。

相続に関する問題は複雑です。大きなトラブルを防ぐためにも、信頼できる不動産会社と相談しながら、相続した不動産の活用方法を検討しましょう。不動産の相続について不安なことがありましたら、私たちにどうぞお気軽にご相談ください。

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